Magenta編④
スケールの設定
Performance RNNのオプションにpitch_class_histogramというものがあります。このオプションは生成曲で使用する音の頻度度合を、Pythonのリスト形式で12個設定するというものです。0,1,2の値を設定する事ができ、2が特に使用頻度の高い音程、1が使用頻度の高い音程、0が使用頻度の低い音程となっています。
[0,1,2,0,1,0,1,1,0,1,0,1]
このように指定するとDメジャースケールになります。
こちらを利用してMuLogicalでは、各種スケールを設定出来るようにしました。PerformanceRNNを選択すると使用スケールが有効になるかと思います。こちらの音階は
長調の音階(メジャースケール)ですね。ドから始まってドで終わります。音階にはチャーチモードと言ってレで始まってレで終わる音階(全て白鍵)ミから始ってミで終わる音階、ファから始ってという風にそれぞれに音階があります。この中でもDorianと呼ばれるレから始ってレで終わる音階は
ちょっと雰囲気変わりますね。このDorianを使っている曲って、結構よく耳にすることがあって、例えば
スカボローフェアとか
この曲は何の曲か分かりますか?映画「風の谷のナウシカ」のオープニングの曲です。ドリアンを使うと物悲しいっていうのともちょっと違う不思議な雰囲気の曲ができますよね。普通の長調(イオニアン)とドリアンを使ってPerformance RNNで試してみます。
また、Performance RNNで設定する事が出来るnotes_per_secondというオプションは1秒あたりの生成音数を指定する事ができ、必ずその数になるとは限りませんが、多い数を設定するほど賑やかな曲が生成される仕組みになっています。今回は2にしてみました。
こちらが普通の長調で作成された曲
なにやら現代音楽っぽい曲が出来ました。
次にドリアンの調を指定した曲
全然、ドリアンっぽくない^^;このモードMelodyRnnとかに設定出来れば面白いと思うのですが、このようにMuLogicalではスケールを設定するモードを付けました。
他にもモードがありますが、こちらはMagenta編①で紹介している書籍、ホームページを参考に試してみてください。