コード理論編④

コード理論~コードのアレンジ②-TwoFive

次に「A7」を削除して、TowFiveを挿入したいと思います。「Bm7」を選択して「Fiveのみ裏コード」を選択して「TwoFive」を
挿入を押下します。こうすると「C#m7」→「C7」→「Bm7」と半音ずつ下っていくので、ボサノヴァでよく使われるコード進行です。

コード理論~コードのアレンジ③-TwoFiveに分割

最後「G」→「A7」と進行しているのをやめて、TwoFive進行にしてみましょう。「G」を削除して「A7」を選択して「スタンダード」で「TwoFiveに分割」を押下します。TwoFiveに分割すると音の長さが半分になるので、「コードの編集」画面を開き「Em7」「A7」をそれぞれ「全音符」に変更します。コードのアレンジ①~③まで行って来ましたが、視聴してみましょう。だいぶ違った雰囲気になると思います。このコード進行を「Kanon2-2」として保存しておきましょう。

コード理論~テンション

ここからテンションの話に入っていきます。テンションコードとは、以前にコードの種類のお話をしましたが、紹介したコードはすべて「1度、3度(4度)、5度、7度」で構成されていましたね。このコードにさらに「9度、11度、13度」を増やしてつけていったコードをテンションコードと呼びます。このあたりからコード理論がかなり難しくなってきますが、MuLogicalを使って、出来るだけ簡素に分かりやすく使えるよう目指したいと思います。テンションコードとは文字通り緊張の意味で、ちょっと緊張感漂う響きになります。「コード進行パターン一覧」から「追加」を押して新規に画面を開きます。「C」を追加して、「コードの編集」画面を開きます「Tension」のところで「9」を追加してみましょう。視聴ボタンを押して視聴してみてください。綺麗な響きですね。この9thをポップスでちょこっと使うと、かっこいい響きになると思います。

コード理論~テンションの種類

テンションコードとは「9度、11度、13度」のいずれかを付加したコードと説明しましたが、9度には、半音下げた♭9、半音上げた#9、11度には半音上げた#11、13度には、半音下げた♭13、半音上げた#13があり、全部で8個のテンションがあります。♭や#がついたテンションを使うとジャズっぽい感じになりますが、唐突に使うと変な感じになり自然な感じではなくなります。これをどう使っていくか次回からお話します。

コード理論~コードとスケール

ここから、「アヴェイラブル・ノート・スケール」と呼ばれる音楽理論で用いられる概念に基づいて書いていきます。作曲するときに、メロディーが思い浮かんでそれに合わせてコードを合わせていく訳ですが、そのメロディーに合うコード、合わないコードってありますね。それは、そのコードで使えるスケール上の音でメロディーを作っているか作っていないかの違いです。スケールとは音階の事でハ長調では「ドレミファソラシド」ですね。実は他にもスケールって沢山あります。そして使用するコードによって使えるスケールがいくつかあります。そして使用できるテンションも使うスケールの構成音であれば使えるという訳です。例えばハ長調(C Major)でおなじみ「C」のコードを追加して「コードの編集」ボタンを押して「コードの編集」画面を開きます。「使用スケール」の所を見てください。「Ionian Scale」ともう一つ「Lydian Scale」というスケールがあります。「Lydian Scale」にして視聴してみましょう。ファが#になっています。「Ionian Scale」では、スケールの構成音上、「9th」しか使うことが出来なかったのですが、「Lydian Scale」では、もう一つ「#11th」を使用する事が出来ます。この「#11th」はとても綺麗な響きで、SF音楽にも合うんです。「#11th」にチェックして視聴してみてください。宇宙に行った感じになりませんか?

コード理論~コードのアレンジ④-テンション、スケールの設定

では、前に作成した「Kanon2-2」にテンション、スケールを設定してみましょう。「Kanon2-2」をダブルクリックまたは、選択して「編集」ボタンを押します。「Kanon2-3」に名前を変えて一旦保存しましょう。再度「Kanon2-3」を開いてテンションを付けていってみましょう。2番目の「C#m7」を選択して「コードの編集」ボタンを押下します。「tension9」にチェックしてみてください。自動的に「OmitTone」の「1」にチェックがつきましたが、「OmitTone」はコードのトーンを省くことです。5つ和音を鳴らすと多いので、このようにOmitしたりします。特に「1」はベースで弾くことが多いので、バッキングなどではOmitされることが多いです。これで設定を押します。同様に「C7」も「tension9」、「Bm7」は「tension11」を付けてみましょう。「G」は綺麗なメジャーセブンスをつけて、まず「GM7」にします。次に「tension9」を付けてみましょう。「D」は「tension9」、「Em7」は「tension11」にチェックします。さて、最後の「A7」ですが使用スケールを「Altered Dominant Scale」に変更してみましょう。左の譜面に赤色の音符が表示されたかと思います。この赤はスケール上の音ではない為、使えないということです「tension♭13」を付加して「5」をomitしましょう。次に「tension♭9」にもチェックします。これで設定して視聴してみましょう。前回保存した「Kanon2-2」と聴き比べてみてください。

MIDI編集~チャネルNoの変更

では、「Kanon2-3」のコード進行を使って、新しくボサノヴァアレンジのカノンを作ってみましょう。新規にファイルを作成し、名前を「カノンボサノヴァ」にします。テンポは130くらいにします。まず、ボサノヴァのドラムのMIDIデータを作成したのでそれを読み込みます。最初のチャネルトラックにドラムを読み込みたいので、チャネルNoを変更してみましょう。 「MIDIエディットウィンドウ」を開き「チャネルNoの変更」ボタンを押して、チャネルNoを「Channel10」に変更します。トラック名を「ドラム」とし、「Kanon_Bossa_Drum.mid」をインポートしてみましょう。

パターンデータ~パターンデータの作成②

では、次に今度はカノン_ロックの時と同様にパターンデータを作ってみましょう。ベースラインのパターンデータを作ってみます。「カノンボサノヴァ」は一旦保存し、ファイル、「Kanon_Bossa_Base.mid」を開きます。「MIDIエディットウィンドウ」を開き、トラック「ベース」を選択します。ボサノヴァのベースラインはこのように、1度5度と動く事が多いです。「パターンデータの作成」ボタンを押下します。以下の手順でパターンを登録していきます。

①パターンデータの範囲
ここでは、1小節4拍のパターンデータを作成する為、そのまま「次へ」ボタンを押下します。

②コードの設定
次にコードを設定しますが、この場合、ドを1度、ソを5度とする「C」のコードのベースラインで作成しているので、ルートを「C」とし、ChordTypeを「Major」とします。コード名が「C」と表示されているのを確認し、「次へ」ボタンを押下します。

③スケールの設定
「Ionian Scale」で選択して「次へ」ボタンを押下します。

④名称の設定
ここでは、「カノンボサノヴァベースライン」として保存しましょう。

再び「カノンボサノヴァ」を開きます。トラックを新規に追加しトラック名を「ベース」としますProgramChangeを「Acoustic Bass」にします。カーソルを2小節目に持ってきて、「パターンデータの反映」を押下します。「演奏パターン」を「ボサノヴァベースライン」、「コード進行パターン」を「Kanon2-3」にして「反映」ボタンを押下します。この反映したデータをさらにもう一回コピーして貼り付けます。

パターンデータ~パターンデータの作成③

同じように、ギターのバッキングのパターンデータを作ってみましょう。「カノンボサノヴァ」は一旦保存し、ファイル、「Kanon_Bossa_Backing.mid」を開きます。「MIDIエディットウィンドウ」を開き、トラック「バッキング」を選択します。

「パターンデータの作成」ボタンを押下します。次は2小節のパターンデータです。そのまま「次へ」ボタンを押下します。次のコードの設定ですが、このパターンのように和音になる場合、7thを含む和音で作成してください。「D7」でよいのでそのまま「次へ」ボタンをを押下します。スケールもそのまま「次へ」押下します。名称は「カノンボサノヴァバッキング」として保存しましょう。再び「カノンボサノヴァ」を開きます。トラックを新規に追加しトラック名を「バッキング」とします。ProgramChangeをCategory「Guitar」「ElectricGuitar(jazz)」にします。カーソルを2小節目に持ってきて、「パターンデータの反映」を押下します。「演奏パターン」を「ボサノヴァバッキング」、「コード進行パターン」を「Kanon2-3」にして「反映」ボタンを押下します。この反映したデータをさらにもう一回コピーして貼り付けます。

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